Favorite songs of mine from Ireland, Scotland, … and Japan

気がついたらアイルランドとスコットランドの曲にはまっていた日本人が気が向いたときに歌詞と訳を載せています

Rocky Road To Dublin, The
ザ・ロッキー・ロード・トゥー・ダブリン

TITLE: The Rocky Road To Dublin(ザ・ロッキー・ロード・トゥー・ダブリン)
AUTHOR:
PERFORMER: The Dubliners(ザ・ダブリナーズ)


「針が擦り切れるまで聞く」とは20世紀後半によく聞いた表現ですが、針がなくても擦り切れるほど聞ける21世紀にも使えるのならば、ぜひ使いたい表現です。この曲はおそらくこれまでに誇張して言えば500回以上は聴いたと思います。

最初に聞いたときはびっくりしました。早口言葉の歌かと思ったぐらいでした。更にびっくりしたのは何事もなかったかのようにルーク・ケリーが歌っているところです。どこから空気を肺に入れているのでしょうか。

この曲はスリップ・ジグ(slip jig)と呼ばれる形式らしいのですが、字面をとれば、「滑るように進んでいくテンポの速い曲」といったところでしょうか。中学校の通知票で音楽が「1」だった私に分かるのはこの程度です。

これに歌詞をのせて歌うのですから、至難の業です。それをいとも簡単にこなすルーク・ケリーは... レジェンド(伝説)と呼ばれているのも納得できます。


Tuam: トゥーム、アイルランド西部の都市名
Mullingar: マリンガー、アイルランド中央部の都市名
Paddy: パディー、アイルランド人(男性)の愛称
Connacht: コナート、アイルランド中央部から西部にかけての地方名
Holyhead: ホリーヘッド、ウェールズ北部の港町
Liverpool: リバプール、イングランド西海岸の都市名
Erin: エリン、アイルランド語で「アイルランドの」を意味するÉireannからと思われる
shillelagh: シレーリー、木製の杖(歌詞にもでてくるように、ブラックソーンの太い枝から作られるらしい。単なる杖ではなく、何らかの「武器」として使っていたようである。)


Well in the merry month of May
From my home I started
Left the girls of Tuam
Nearly broken hearted
Saluted father dear
Kissed me darling mother
Drank a pint of beer
Me grief and tears to smother

Then off to reap the corn
Leave where I was born
Cut a stout blackthorn
To banish ghosts and goblins
In a brand-new pair of brogues
Rattlin’ o’er the bogs
And frightenin’ all the dogs
On the rocky road to Dublin

One, two, three, four, five
Hunt the hare and turn her down
The rocky road
And all the way to Dublin
Whack fol la de rah

In Mullingar that night
I rested limbs so weary
Started by daylight
Next morning blithe and early
Took a drop of the pure
To keep me heart from sinking
That’s the Paddy’s cure
Whenever he’s on for drinking

To hear the lassies smile
Laughing all the while
At me curious style
‘Twould set your heart a-bubblin’
Asked me was I hired
Wages I required
‘Til I was almost tired
Of the rocky road to Dublin

One, two, three, four, five
Hunt the hare and turn her down
The rocky road
And all the way to Dublin
Whack fol la de rah

In Dublin next arrived
I thought it such a pity
To be so soon deprived
A view of that fine city
So then I took a stroll
All among the quality
Me bundle it was stole
All in a neat locality

Something crossed me mind
When I looked behind
No bundle could I find
Upon me stick a-wobblin’
Enquiring for the rogue
They said me Connacht brogue
It wasn’t much in vogue
On the rocky road to Dublin

One, two, three, four, five
Hunt the hare and turn her down
The rocky road
And all the way to Dublin
Whack fol la de rah

From there I got away
Me spirits never failing
Landed on the quay
Just as the ship was sailing
Captain at me roared
Said that no room had he
When I jumped aboard
A cabin found for Paddy

Down among the pigs
Played some hearty rigs
Danced some hearty jigs
The water round me bubbling
When off Holyhead
I wished meself was dead
Or better far instead
On the rocky road to Dublin

One, two, three, four, five
Hunt the hare and turn her down
The rocky road
And all the way to Dublin
Whack fol la de rah

The boys of Liverpool
When we safely landed
Called meself a fool
I could no longer stand it
Blood began to boil
Temper I was losing
Poor old Erin’s Isle
They began abusing

Hurrah me soul says I
Me shillelagh I let fly
Galway boys were by
And saw I was a-hobblin’
With a loud hurray
They joined in the affray
Quickly cleared the way
For the rocky road to Dublin

One, two, three, four, five
Hunt the hare and turn her down
The rocky road
And all the way to Dublin
Whack fol la de rah


胸も高鳴る五月のこと
わが家を離れ旅に出る
トゥームの娘を後にして
悲しみに胸が張り裂ける
親父に別れの言葉を交わし
お袋にはキスでさよならを
ビールを一杯煽っては
悲しみ涙をぐっとこらえ

コーンを一本刈り取って
生まれ故郷を後にする
太い黒枝切り取って
お化け幽霊追っ払い
おろしたばかりの靴を履き
ぬかるむ道もズボズボと
犬が出てくりゃ蹴散らして
岩場の道をダブリンへ

1-2-3-4-5
ウサギバキューン
道にバターン
遥かダブリン
ワック・フォ・ラ・ディ・ラー

どっぷり暮れてマリンガー
疲れた四肢を休ませる
夜が明けたら朝日とともに
心晴れやか早く出る
命の水を一滴口に
沈んだ心も浮き上がる
これぞ我らが気付薬
酒を飲んだらいつもこれ

娘たちのにこやかな声に
何を笑っているのと思いきや
この姿が気を引いたのか
心もブクブク泡が立つ
何かのお仕事なのですか
お給料はいくらですか
もうヘトヘトで死にそうだ
岩場の道をダブリンへ

1-2-3-4-5
ウサギバキューン
道にバターン
遥かダブリン
ワック・フォ・ラ・ディ・ラー

次に着いたダブリンよ
ああもうとても残念だ
この素晴らしき町並みと
もうすぐおさらばしなければ
町を散策してみたが
どこもかしこも一流だ
持ってた荷物を盗られたのも
洗練された町の中

何かが脳裏をよぎった
後ろを振り返って見てみれば
荷物がどこにも見当たらない
杖がグラグラ揺れている
そこの連中に聞いてはみたが
そんなコナート訛りでは
通じないかもしれないぞ
岩場の道をダブリンへ

1-2-3-4-5
ウサギバキューン
道にバターン
遥かダブリン
ワック・フォ・ラ・ディ・ラー

そんな所を後にしても
気持ちは全く沈まない
やってきたのは船着場
船がもうすぐ出るところ
乗る場所なんてもうないぞ
聞こえる船長の叫び声
それでも船に飛び乗った
見つけた部屋は我らが居場所

周りを豚に囲まれて
心ばかりのいたずらを
陽気にジグを踊っては
水がブクブク音を立て
ホリーヘッドを彼方に見つつ
このままいっそ死んじまおう
さもなきゃあっちがよかったか
岩場の道をダブリンへ

1-2-3-4-5
ウサギバキューン
道にバターン
遥かダブリン
ワック・フォ・ラ・ディ・ラー

リバプールの奴らには
やっと無事に着いたのに
馬鹿だ馬鹿だとなじられる
もはや我慢の限界だ
煮えくり返るこの血潮
我を忘れるこの怒り
貧乏島のエリン野郎
悪口雑言投げられる

いい根性だこの野郎
太い黒杖投げつける
ゴルウェイのやつらが
戦闘不能な状況に
でかい声をあげながら
喧嘩をともに闘った
さえぎるものは何もなし
岩場の道をダブリンへ

1-2-3-4-5
ウサギバキューン
道にバターン
遥かダブリン
ワック・フォ・ラ・ディ・ラー


◆ ザ・ダブリナーズ(ルーク・ケリー)

◆ ライアンズ・ファンシー

◆ 不明


Comments

“Rocky Road To Dublin, The
ザ・ロッキー・ロード・トゥー・ダブリン” への5件のフィードバック

  1. […] ロッキー・ロード・トゥー・ダブリンにつづき、ルーク・ケリーがどこからともなく肺に空気を入れて歌っています。聞いているほうが普段より多く空気を吸っている感じがします。 […]

  2. […] シャーロック・ホームズに使われた「ロッキー・ロード・トゥー・ダブリン」同様、アイルランド人ではないのになぜか嬉しくなってしまうのは何故だか不明です。 […]

  3. 家族との別れもそこそこに、厳しい道のりでも酒を飲んだらすぐ元気になり、出稼ぎに着いた先では侮辱に対して馬鹿にするなよこんちくしょうと大喧嘩をする。いかなる困難にも負けてなるものか、という不屈の意志と逞しさ、荒っぽいところはありますが、何というか「エリン魂ここにあり」という雰囲気があって、僕もこの曲は大好きです。テンポが速いので、少し騒がしいとも感じられますが、しかしそこも含めてこの曲の良さがあるのだと思います。

    1. nortackのアバター

      荒っぽさの中に憎めないところがある、と感じてしまいます。やはり惹かれているからなのか、あるいは、贔屓目で見ているかなのか、と思いつつ、またこの曲を聴いています。
      コメントありがとうございました。

  4. […] Side 2 1. The Rocky Road To Dublin 2. Banks Of The Roses 3. I’ll Tell Me Ma 4. Swallow’s Tail Reel 5. Jar Of Porter 6. Love Is Pleasing 7. The Nightingale […]

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